単純接触効果とは?
単純接触効果(ザイアンス効果)とは、人やモノ、音楽、味、匂いなどいろいろなモノゴトに対し、繰り返し接触することで好印象を持つ効果のことです。
なぜ好印象を持つのかは解明されていませんが、一説によると潜在記憶が影響していると言われています。
脳は「何度も触れる情報は大事な情報」とインプットするようにできているため、そのような効果が生まれている可能性がありますね。
単純接触効果の使い方
10回目まで効果あり
効果は、10回目まで続きます。
たとえば、CMなどで何度も流れてくると最初こそはいい歌だな、とかいい映像だなと思ってもあまりにしつこいと嫌いになってしまうことはありませんか?
この「しつこい」「また?」という感情は相手の気持ちをプラスからマイナスへ進めてしまう可能性があります。
デートなどで活用したい場合、10回目までにキメるなど目標値にしても良いかもしれませんね。
間隔は短期スパンで!
接触効果があると言っても、期間が長すぎてしまうと効果がありません。
次回は、1ヶ月後!など期間が空きすぎると相手に印象を残すことができません。
そのため、接触する回数は短期間で複数回持つと良いです。
最低ラインは15日以内に1回は接触すると効果ができてきます。
時間よりも回数
単純接触効果は、時間よりも回数が大事です。
人と「7時間、一緒にいる」よりも「7回、会う」の方が効果は高いと研究結果ができています。
そのため、好きな人と会えた!と喜び、できる限り長い時間を過ごさせるよりも、サッと解散して次回の約束を取り付ける方が良いかもしれませんね。
そのため、一日中デートをするスケジュールを立てるよりも、ランチだけ約束したり、通勤・通学中に声をかけたりする方が効果があります。
人との接触は「会う」以外でもOK
人との関係は「会う」ことに執着しなくとも良いです。
この効果の肝は、「自分を思い出してもらうこと」となります。
そのため、LINEやSNSでの交流や電話などでも効果は発揮します。
社会人でうまく時間が取れない、遠距離恋愛で会うことがなかなか難しい場合はレスポンスの良いコミュニケーションを意識しましょう。
単純接触効果の注意点
嫌われてしまうと逆効果
好意的に見られている時はむしろ、コミュニケーションをどんどんすべきでしょう。
しかし、やり取りしようと必死になりすぎて、「無理矢理」接触しようとすると逆効果になる場合があります。
仮に、もしも嫌われている時にそれを繰り返すとどんどん嫌われてしまい、取り返しがつかない状況になってしまうこともあります。
あくまで人とのコミュニケーションだということを忘れず、相手の反応を見て行動することを忘れてはいけません。
ストーカーのようにならないように!
「そうか!接触回数を増やせばいいのね!」とその回数を増やすために、やりすぎは注意です。
夢中になりすぎてストーカーのように、SNSでコメントをし、LINEをたくさんして、電話もたくさんかけて・・・とやりすぎると当然逆効果です。
恋は盲目です。
そのため、限度調整が難しいですが、気になってSNSを見ちゃうことや電話をしたくなることは仕方ないです。
しかし、接触に関してはできる限りさりげなく回数を増やすことを意識しましょう!
まとめ
単純接触効果は、接触回数が増えるほど効果を増しますが、それだけを信じて使おうとすると失敗します。
心理学全般はそうですが、あくまで「こういう傾向にある」ということを忘れてはいけません。
10人が10人同じ行動や考えにならないように、心理効果が出ているのかを確認しながら使うことを忘れずにしてください。
また、あくまで心理効果は相手に良い気持ちになってもらうために使うものであり、相手を操るようなモノではありません。
単純接触効果を発見したザイアンス博士の研究でも、「ある女性に12人の男性の写真を何度も見せられるうち、その相手に好意を持つ傾向」はありました。
しかし、単純接触の効果が大きかった男性もいましたが、ほとんど効果のなかった男性もいたのです。
もちろん、1回目から好かれた男性もいますし、逆の男性もいます。
ここには、「好み」や「魅力」など別の要素が作用していたのです。
つまり、どんな相手にも絶対的な効果はないという事実がここでわかります。
あくまで仲良くなるきっかけのために少し意識をする、くらいの感覚で使うと良いと思います。
参考になれば、幸いです。